1.はじめに
こんにちは、しろーさん。です
みなさん、乗車券の運賃はどうやって決まっているかわかりますか?
JRの乗車券は主に営業キロで運賃が決まっています。
今回はJRでの乗車券の運賃のルール、途中下車はできるのか、損する切符の買い方を紹介していきます。
※今回の話は長距離移動で使う乗車券の話となります。PASMO、SUICA、ICOCA等のIC乗車券使用時との料金体系とは異なる話となりますご了承ください。
2.乗車券の運賃はどうやって決まる?
JR乗車券の運賃は、乗車駅から降車駅までの営業キロで決まります。営業キロとは、各駅ごとの距離のことで、運賃はこの営業キロをもとに決めています。この項目では、”運賃”の意味や”料金”との違い、”営業キロと乗車券”との関係や、乗車券の種類について説明していき乗車券がの運賃がどのように決まっていくのかを説明していきます。
2.1運賃と料金の違い
運賃”と”料金”はどちらも、同じ意味に聞こえますが、実は明確に違います。
”運賃”は、新幹線・在来線・特急車両に関わらず、JRの鉄道車両に乗って移動するすべての人が払うモノが運賃となります。
乗車券が”運賃”を発行される券となります。
”料金”はスピード性や快適性等の付加的サービスに払うモノが”料金”になります。
”運賃”に”料金”を上乗せして支払うことで付加的なサービスを得ることができます。
付加的サービスの中には、指定席、スピード性(新幹線や特急)、快適性(グランクラス、グリーン席)、寝台席など、様々なこに支払う
ことができます。
例えば、上図のように東京駅~郡山駅を早く移動するために”新幹線”で、郡山駅~福島駅は”在来線”で移動するとします。
乗車券は東京駅~福島駅を移動するための乗車券が必要です。
新幹線はスピード性に関わる付加的サービスなので、東京駅~郡山駅間の特急券(料金)を支払います。
他にもグリーン券等の付加的サービスが欲しければ、さらに料金を支払います。
運賃は”移動区間すべてに払い”、料金は”付加的サービスが欲しい区間だけ支払う”という違いがあります。
2.1.1”営業キロが長い”と乗車券(運賃)がお得
JRの乗車券(運賃)は長い距離利用するほうが、キロ当たりの運賃が安くなるという”遠距離逓減制”という制度を採用しています。
JR本州3社(JR東、JR東海、JR西)幹線の場合、
・営業キロ100キロの場合運賃 1690円 キロ単位16.9円
・営業キロ1000キロの場合運賃 12540円 キロ単位12.5円
となり、営業キロが長距離になればなるほどキロ単位の運賃が下がる仕組みが”遠距離逓減制”といいます。
運賃表参考:おでかけネット 普通運賃表計算
2.1.2”営業キロが長い”と有効期間が延びる
営業キロが長距離になると、有効期間が伸びます。
一枚の切符で乗車駅から降車駅の間ある駅に途中下車して再度乗ることができるので、
(※途中下車して、逆方向[乗車駅]に向かう場合は一度改札を出て別の乗車券かIC乗車券が必要です。)
乗車券は分割せず1枚で買ったほうが得です。
(※新幹線は特急券が必要なので、新幹線乗車区間は途中下車の分だけ特急券が必要です。)
途中下車については、この後の項目に書きます。
営業キロが長いことによる、”運賃が得する”&”有効期間”が伸びるの活用法については、この後の項目に書きます。
営業キロ | 有効期間 | 営業キロ | 有効期間 |
100kmまで | 1日 | 1601~1800km | 10日 |
101~200km | 2日 | 1801~2000km | 11日 |
201~400km | 3日 | 2001~2200km | 12日 |
401~600km | 4日 | 2201~2400km | 13日 |
601~800km | 5日 | 2401~2600km | 14日 |
801~1000km | 6日 | 2601~2800km | 15日 |
1001~1200km | 7日 | 2801~3000km | 16日 |
1201~1400km | 8日 | 3001~3200km | 17日 |
1401~1600km | 9日 | 3201~3300km | 18日 |
2.2乗車券の種類
“運賃と料金の違い”で説明した、運賃を払った時に発行される券、”乗車券”についても種類があります。
1)片道乗車券(片道分1枚の乗車券)
通常発行されるA駅からB駅に行くための乗車券
2)往復乗車券(往復分2枚の乗車券が発行)
片道乗車券で発行できる乗車券を往復で発行する乗車券
(※往路と復路は同じ区間、経路を通らなければならい)
片道の営業キロが601kmと超えていれば往復割引を使うことができる。
往復割引については、前回の記事を参照願います。
3)連続乗車券(条件ごとに乗車券)
片道乗車券や往復乗車券で発行できない連続した区間を一個の乗車券として発行する
例1:乗車区間の1部が往復の場合
例2 :復路の区間、経路が違う場合
連続乗車券のメリットは
・有効期間が連続乗車券の経路合計の営業キロで計算される
・払戻手数料が1枚分で済む(220円)(※すべての乗車券を同時に払い戻す場合)
・学生割引等の場合、割引証が1枚で済む(片道の場合2枚必要)
3.途中下車について
結論から言うと、例外を除き乗車券は後戻りしない限り何度でも途中下車できます。(有効期間内、目的駅までに限ります)
例外は下記になります。
- 片道の営業キロが100キロメートルまでの普通乗車券
- 大都市近郊区間内のみをご利用の場合の普通乗車券
- 回数券
- 一部のトクトクきっぷ
- 特急券、急行券、グリーン券、寝台券、指定席券、乗車整理券、ライナー券
引用元:JRおでかけネット 切符のルール
特定の都区市内発着となる乗車券は、それぞれ同じゾーンの駅では途中下車できません。山手線内発着となる乗車券も同じです。(東京近郊区間の駅が目的駅の場合、東京近郊区間駅に途中下車できません)
3.1途中下車で自動改札に乗車券を通してOK
途中下車をするときに、自動改札機に乗車券を通して、ちゃんと手元に戻ってくるか不安になるかと思いますが、
上記例外に入っていなければ自動改札機から戻ってきます。(※特急券は途中下車できないので戻ってきません!)
3.3新幹線は途中下車できるの?
新幹線は乗車券の他に特急券が必要です。特急券は途中下車に対応してないので、新幹線を途中の駅で降りてしまうと、特急券は自動改札機で回収さてしまいます。新幹線で途中下車するには、特急券を分割して購入するしかありません。
例として、新幹線で東京~新青森間で仙台駅で途中下車する例を挙げます。
上記図のように、”東京~仙台”と”仙台~新青森”の2つの特急券を購入することで、仙台駅で途中下車をすることができます。
このときの注意点としては、乗車券は”東京~新青森”で購入すること、片道の営業キロが601kmを超えて入れば往復割引の適応になるし、一枚の乗車券の営業キロが長距離になれば、有効期間が伸びるし、運賃の優遇も受けられる。
4.損する切符の買い方
前項の例で、乗車券も途中下車駅で分割して購入した場合どのくらい損するかを計算します。
例は、東北新幹線で東京駅から仙台駅で途中下車し宿泊、次の日も東北新幹線で仙台駅から新青森駅へ向かう(帰りも購入するとする)
1)仙台駅で特急券、乗車券を区切って購入する。
東京駅から仙台駅 乗車券:6,050円 指定席特急券:5,360円
仙台駅から新青森駅 乗車券:6,380円 指定席特急券:5,040円
往復購入 計 45,660円
2)仙台駅で特急券区切って購入する。乗車券は東京~新青森で購入
東京駅から仙台駅 指定席特急券:5,360円
仙台駅から新青森駅 指定席特急券:5,040円
東京駅から新青森 乗車券(往復割引対象):9300円
往復購入 計 39,400円
となり、その差6,260円の差が出てきます。乗車券はなるべく分割せずに買うほうが得する場合があります。
5.さいごに
安く買う方法ないと思われがちなJR切符ですが、買い方によってそうする場合があるので頭に入れておくと、自動券売機でも購入することができます。